2008/6/30 月曜日

資本剰余金を原資とする配当

Filed under: 新着情報, 藤澤公貴ブログ — hayashi @ 20:33:15

 今月は上場会社の株主総会がピークでしたね。いよいよ、配当金が振込まれたりしていることと思います。配当金は基本的に会社が稼ぎ出した利益に基づく配当が一般的です。この場合、所得税法上の取り扱いは、配当所得として課税され、上場会社の場合、配当金に対して10%源泉徴収されることによって完結します。
 しかし、今年私の所に来た配当金で、資本剰余金に基づいて支払われた配当金というものがありました。資本剰余金とは、新株発行など資本取引によって発生した剰余金のことをいいます。資本準備金とその他資本剰余金から構成されるものです。資本剰余金に基づいて支払われた配当金の取り扱いは、所得税法第24条の「配当所得」には該当せず、所得税法第25条の「配当等とみなす金額」及び租税特別措置法第37条の10第3項第3号の「みなし譲渡収入金額」に該当することとなります。要するに、配当所得として申告不要とはならず、株式の譲渡として申告が必要になります。特定口座内で保管している上場株式の場合でも、資本剰余金に基づく配当は、直接株主に行われることから、交付金銭で株式譲渡による収入金額とみなされる金額は特定口座内での譲渡による収入金額にはあたりません。一般口座でのみなし譲渡とされるので注意が必要です。詳しくは、国税庁のホームページを参考にしてください。
 ところで、利益の配当ではなく、なぜ資本剰余金による配当を行なうのでしょうか?増資や合併などを行なって、資本準備金が増えてしまったぶんを、その他の資本剰余金に振り替えることにより、欠損の填補したり配当財源を確保して行なうことになります。つまり、事業によってうまく運用できず、だぶついた資本を減資する手続きと同じ考えと思われます。
 だぶついた資本を株主に返還してくれたよき経営者と考えるか、せっかく調達した資本をうまく運用できず経営手腕に疑問を持つかは、見解が分かれる所です。私は、今後の動向を期待しつつ見守っていきたいと思います。

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